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プリンセスブレイカーズ報告書  2011/12/03更新
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■ はじめに ■
 短い間でしたが、自分35HRがプリンセスブレイカーズを運営して感じた事、反省点などを、簡単にまとめさせてもらおうと思います。
 それと同時に、参加プレイヤーの皆様への中断にあたってのご報告にも代えさせてもらえればと考えています。


■ 第1章 遅延と中断 ■
 あまり謝罪を連発するのも、言葉の軽さ故に返って不誠実かと思いますが、やはり申し訳なく思っております。中断という形となって、すみませんでした。
 直接的な原因としては、自分の個人的な事情で十分な時間がとれなくなった事が原因なのですが、同時に、取り扱うキャラクターの数が、多すぎたという部分もあります。
 企画当初、完全スルーされる事も予想していたので、ゲームの参加に応募してくださった方の数が、予想を遥かに上回って多かったというのは、自分にとっては本当に嬉しい事でした。同時に、応募してくださった方1人にでも「今回は参加は無理でした」というような結果を送りたくない、という野心も浮かびました。
 そこで、当初自分が考えた対策は、1人当たりの処理を軽くするという物でした。極論すれば、「新しい部屋に来ました。この部屋には何も無かった。次はどこに行きますか? 東西南北」くらいの流れで行こうと。この判断は、後に覆される事になるのですが、開始前はそういう対応を検討していました。


■ 第2章 予定と変更 ■
 プレイヤーの皆様はお気づきだったと思いますが、プリンセスブレイカーズのダンジョン内のキャラ配置やトラップ配置は、かなり恣意的な物でした。これも、当初の判断が覆された結果です。
 最初に考えていたのは、誰もが思いつくように実際にダンジョンのマップを用意し、そこにキャラとトラップとイベントを配置し、自由に行動していただくという物でした(この方式を、以下ダンジョンマップ至上主義方式と呼ぶ事にします)。 ただし同時に、これも開始当初から決めていた事ですが、未知の企画だけに、とりあえず5ターンだけ実行して、その段階で継続の可否を判断しようと考えていました。
 そこに、プレイヤーの方から次々とキャラクターの登録データが到着しました。それを見て唸りました。どのキャラクターも、とても魅力的だと! 特に女性キャラは、自分が想像していた以上に、厚みのある設定がされ、プレイヤーの方の思い入れが伝わってきました。同時に、自分もそのキャラクターデータを見ながら、このキャラなら、こんな台詞を言うだろうか? あんな事をするだろうか? このキャラとこのキャラが出会ったら、どんな反応をするだろうか? これを考え始めると、とても楽しくなりました。
 そこで、当初の判断に立ち返ると、これだけの物を送って頂いたのに、それを処理を軽くするためとはいえ無味乾燥なテンプレート文ばかりで処理していいのだろうか、と。同時に、最初に計画していたように、最初にダンジョンのマップを用意して、後は成り行きに任せる、という方式の場合、キャラクターによっては、ほとんど何の出来事もなく5ターンだけ経過して「結局、なんだったんだ?」という結末になりはしないかと。
 それをプレイしてもらって、面白さが感じられるかなあ、と。
 そこで、再度、計画を変更します。
 各プレイヤーの皆様に返送する行動結果は、出来うる限り、きちんとした内容の物とする。ただし、当初予定していたほどの規模の物は諦める。同時に、複数プレイヤーが重なり合った場面では、文章を共用する事によって、処理の効率化を図る。また、エロが不足しそうな局面では、マライズの中継描写に頼るようにする、といった方針でした、
 これで、とりあえず一定の内容を保ちつつ、5ターンは維持できるか? という感じだったのですが、結果は、ご存知の通りですorz
 ただ、自分としては、この方式に変更して良かったとも感じています。無味乾燥のテンプレート文を連発するのは、やはり処理していてつまらない物ですし、また、トラップに遭遇しなかったり、イベントの起こらないプレイヤーの方にとっては、キャラクターによって処理の内容に不当な差があると感じられる事になったと思います。そういった意味では、当初のダンジョンマップ至上主義方式を捨てたのも、判断としては、悪くは無かったのではないかと考えています。


■ 第3章 女性キャラクター ■
 やはり、このゲームの華だけあって、とても魅力的なキャラクターが集まりました。
 中には「そう来たか!」と思わされる、こちらの予想外の設定やプレイ意図も盛り込まれており、見ていて本当に楽しかったです。
 同時に、各キャラクター毎にプレイヤーさんが、どのようなシチュエーションや展開を希望しているのか、という意図も読み取れました。そして、これが取り扱いに慎重を要する案件にもなりました。
 当然での事ですが、プレイヤーの視点で考えれば、自分のキャラクターは理想のシチュエーションで、理想のエロシーンを展開して欲しいと、思う物です。もし、自分も参加者としてエルシーをエントリーさせていれば、そのように考えたと思います。しかし、5ターンという期間は、そのシチュエーションを作り上げるには、あまりにも短い期間でした。また、当然、キャラクターの数、プレイヤーの数だけ、思惑が異なります。その摺り合わせを行い状況を設定するのは、至難でした。
 当初の計画では、そういった部分もダンジョンマップ至上主義方式に則り、キャラクター同士の遭遇、トラップとの遭遇時に、「禁止プレイ」の項目と「逆禁止プレイ」の項目を照らし合わせて、状況に任せてエロを生成するという方針でした。しかし、それではキャラクター毎の理想のシチュエーションの追求は実現できず、せっかくのキャラクターの魅力を生かし切れないだろう、と。
 結局、ゲームが3ターンで中断してしまった事も相まって、この部分は、もっとも大きな後悔を残す事となりました。なにより、本当に魅力的なキャラクターと、そこから想定される素晴らしいエロシチュエーションを実現できなかったのですから。


■ 第4章 男性キャラクター ■
 女性キャラクター同様に、男性キャラクターにも、思惑とシチュエーションの相違問題が発生しました。ただし、企画当初から、女性キャラクターの意思は男性キャラクターに優先されると決めていたので、そこはある一定の段階で、比較的に大きな割り切りを行いました。
 男性キャラクターに関して発生した別の問題は、女性キャラクターとの共同登録可能、男性キャラクターの複数登録可能、という部分でした。その結果、ダンジョン内で自分のキャラクター同士が遭遇するという危機が発生しました。特に、男性キャラクターは女性キャラクターより相対的にプレイヤー人数が少なかったため、意外な男不足問題が深刻だったのです。
 ただ、これを共用登録の禁止や、複数登録の禁止にしておくと、結果として、男性キャラクターの総数その物が減ってしまうだけになるので、これは単純にして意外と解決の難しい問題なのかもしれません。NPC対応を増やすという手もあるのですが、読者参加ゲームで相手がNPCだと分かった時、プレイヤーさんのガッカリ感は大きいのではないかと思案する所です。


■ 第5章 トラップ ■
 トラップは、当初、気軽に使えてプレイに変化を与えるエロネタとして導入するつもりでした。
 こちらの期待通り、かなりの数のトラップを寄せていただいて、ストックも充分に豊富でした。
 ただし、トラップにはトラップで、使用にあたりトラップ視点問題、とも呼ぶべき懸案が発生しました。
 トラップというのは、それを見ている人間の視点の違いによって、感じられ方が大きく異なります。トラップが1番楽しめるのは、まったく無関係の第3者の視点です。仕掛けられているトラップを把握し、そこのまんまとはまってしまう獲物の痴態を楽しめます。
 しかし、これを当の女性キャラクターの視点で見ると、ただ単に、予告もなく自分の身に理不尽な状況がふりかかっただけで、あまり愉快な物ではありません。これがゲームブックのように、予め選択肢の後のパラグラフを先読みできるという、ズルが使えるのなら、楽しい要素にもなると思うのですが、読者参加ゲームでは難しい状況です。また、参加者=トラップ提案者という状況の中で、自分が考案したトラップが、どこでどのように使用されているのか、見通す事が難しいという要件の悪さもありました。そして、仮にそれを見れた所で、楽しいのはトラップ考案者1名だけであって、他の参加者には意味が薄くなってしまう(エロで、ある程度はフォロー出来るとは思いますが)。
 予想外に良くない状態でした。同時に、開始前の軽い見通し故に、1番ズレが大きくなった部分でもありました。
 結果として、トラップはあまり有効に利用する事は出来ませんでした。
 ストックは、かなりの数あったのに、本当に申し訳ないところです。
 今後の改善案としては、例えば、「落とし穴型」「覗き穴型」「NPC型」など、あらかじめトラップの種類をテンプレートで用意しておき、それに応じてトラップのネタを応募してもらう。女性キャラクターには、各テンプレートのトラップに遭遇した時、どのように対応するかをプレイ開始前に指定しておいてもらう、等の方策があるかもしれません。


■ 第6章 改善と今後 ■
 心苦しいのですが、現段階では、再開、もしくは続編の予定はありません。
 ただし、将来的にこれまでの問題点を改善する、いくつかの方策も考えられます。
 1つめは、個別行動結果方式を廃止する事です。全体を1つ、もしくは2〜3陣営にキャラクターをまとめ、行動結果を出力する方式にすれば、処理自体はかなり軽くなると思います。ただし、1キャラクター当たりの描写は大幅に減ってしまい、エロシチュエーションの展開という観点からも、制約が大きくなり、盛り上がりに欠けてしまう危険性もありそうです。
 2つめは、テンプレート処理を大幅に増やす事です。上に挙げた様な、ダンジョンマップ至上主義方式を採り、イベントの発生しなかったキャラクターはすべて(もしくは、イベントに遭遇したキャラも)テンプレートで処理してしまえば、処理可能なキャラクター数の上限を、かなり引き上げる事ができそうです。
 また、3つめの方策として、ルールをより厳密に構築し、完全な機械処理方式を導入する事も可能だと思います。この場合は、個々の行動結果の描写よりも、ルールその物の面白さが重要になりますが、シンプルな処理で多様な状況を生み出せれば、かなり有望な方法ではないかと思います。加えて、固定された状況によってエロを発生させやすい(エロ発動条件の明確化)という別のメリットもあるかと思います。(自分にスキルがあれば、ブラウザゲームの形で実装してみたかったです)
 さて、今後、自分の方で、こういった形での続行は難しい状況ですが、プリンセスブレイカーズの企画で得られたノウハウは、なんらかの別の形で生かせればと考えています。まだ形に出来るかどうかも分からない段階で、先は見えない状況なのですが。


■ 7章 おわりに ■
 それでは、つたない報告書にお付き合いいただき、ありがとうございました。
 短い期間でしたが、自分にとっては、とても楽しい経験となりました。また、ゲーム運営中、そして中断後も、プレイヤーの皆様から、送っていただいた感想やメッセージが、何より力になりました。本当に感謝しています。
 プリンセスブレイカーズの方は中断となってしまいましたが、今後ともサイトの維持やゲームのアップデートは続けていきたいと思っています。
 機会ありましたら、また覗いたり、ご連絡いただければ嬉しく思います。

2011年12月3日 35HR

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