■ HRゲーム難民スレッド ■ 2006年9月10日 掲載
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この作品は、逃亡将軍さんによってHRゲーム掲示板内の「HR SSスレッド」に投稿された作品を掲載させてもらいました。
掲載の都合上、作者さんのコメント等がカットされています。オリジナル版については「HR SSスレッド」をご覧ください。



あらすじ
 魔族との苦しい戦いが続く世界。
最愛の妹リリを『妻』として迎えた主人公。しかし、3年を経て子供が出来なければ、リリの『妻』としての身分は奪われ、彼女には恐ろしい運命が待ち受けている。愛する妹リリを守るため、彼はどんな手段を執ってでも、リリに自分の子を妊娠させようと誓う。



 作:逃亡将軍
前編

「…よかった」
 扉を開けて入ってきた俺の顔を見ると、リリはどうにかそれだけを言葉にした。小さな窓から微かに入ってくる明かりに、その翡翠の瞳から溢れる涙が輝いた。
「心配は無用だと言っていただろう」
 扉を閉めると、より薄暗い室内。俺は足早にリリとの距離を詰めると、ぐいと抱き寄せて胸にその頭を抱え込む。ろくな物を食べていないにもかかわらず、さらりとした手触りの栗色の髪を手で梳くと、肩までの髪はさらさらと音さえ聞こえそうなほど鮮やかに、俺の傷だらけの手から零れて日に当たっていない白い肌に包まれた細い首筋を覆っていく。
「心配だったよ…今度の戦いは負けたって聞いたから…」
「…負け戦でも全員が死に絶える、なんて言うことはない。俺は必ず生き残ってリリのところに帰ってくる。だからもう心配などするな」
 俺は生き残らなければならない。
 『夫』である俺の戦死は、そのままリリが兵士の『妻』でなくなる事を示す。そうなれば、このまだ幼さを残す最愛の『妻』を待っている運命は、幼い頃の俺がそうだったように奴隷の身分に落とされる事だ。
 リリを兵士の『妻』でありつづけさせるために生き残る。それが俺の全てだった。
 思わず腕に力が篭り、リリの「…痛いよ」という小さな声に慌てて手を解く。
「約束だよ。ちゃんとリリのいるところに帰ってきてね」
「ああ…約束だ」
 これで何度同じ約束をしただろうか、と思いながら、ふとベッド以外のこの部屋唯一の調度品である粗末なテーブルを見やる。
 そこに乗せられた盆には黒パンと、ろくに具の無い冷めたスープ、僅かな干し肉が手のつけられないまま置かれていた。
「ちゃんと食えって言ってるだろ」
 苛立ちを含んだ俺の言葉。兵士の『妻』であるリリに一日二回配られるこの食料、それは人間の待遇にしてはかなり豪勢なものだ。魔族に人間が支配されている今の時代、多くの人間が飢えて死んでいく中、食べ物を残す、というのは許されざることだからだ。
「…帰ってきたら一緒に食べようって思ってたんだよ」
「そっか。怒って悪かったな…じゃあ一緒に食おうぜ」
 二人でテーブルを囲み、取り止めの無い話をしながら俺はほんの少しずつ食い物を口に入れて、ろくに咀嚼せずに飲み下す。俺が食ったことに安心してか、リリも食べ初めてやがて全部を平らげた。
「俺がいない間も…ちゃんと食ってはいるみたいだな?」
「あ…うん。ほら、もうすぐ食べられなくなるかもしれないわけだしさ」
「……バカなこと言うんじゃねぇよ」
 リリの言葉に俺はぎくりとさせられた。
「お前はずっと俺の『妻』だ…安心しろ」
 魔族が戦功のあった兵士に『妻』を持つ事を許す理由、それは一つには兵の士気を高めるため。二つには兵の反乱を防ぐ人質として用いるため。
「まだ三年まで半年ある……子供は絶対出来るって信じろ」
 そして三つめの最大の理由。強い兵士に子を生ませる事で戦力を確保する事。故に三年経っても子を産まないような『妻』は価値無しとみなされ、『妻』の身分を奪われ、奴隷身分に落とされてしまう。
 奴隷身分に落とされればリリは、若い女奴隷のほとんどがそうであるように『牧場』に送られて誰が父親ともわからぬ子供を産まされつづけることになるだろう。いや、『妻』失格であった事から子供の産めない女とみなされ、労働奴隷として農場や鉱山に送られ、昼は重労働、夜は他の労働奴隷の性欲処理という事もある。あるいは妖魔や魔獣のエサとして宛がわれるかもしれない……
 それらはどれ一つとっても俺に耐えられるものではない。俺はなんとしてもリリを護るために残り半年の間にリリに子を孕ませなければならない。
 半年といっても、今回の戦いで勝った隣国が勢いに任せて近いうちに攻めてくる可能性は十分に考えられた。そうなればリリといられる時間は幾らも無いかもしれないのだ。
「リリ……ヤるぞ」
 冷たい汗が溢れるのを感じながら俺が言うと、リリは頬を染めてコクリと頷きベッドのもとで薄汚れた粗末な服を脱ぎ始めた。
「絶対に大丈夫だ」
 リリに、というより自分に言い聞かせるように呟きながら俺はリリに近づいていく。「次の戦いに行くまで、ずっとこの部屋にいる。朝も、昼も、晩も抱き続けて絶対にお前を孕ませてやるから俺を信じろ」
「……他の奥さんのところはいいの?いかなくてさ」
 一糸纏わぬ姿になって、悪戯っぽく俺を見上げる。
 この部屋から出る事をほとんど許されないが故にろくに日に当たらず、焼けていない肌。ろくに食べ物も無い生活のためか体質なのか、胸は殆ど膨らみを主張せずに少年のようにさえ見えるにもかかわらず、男を知る故にかどこか、女を感じさせる雰囲気をリリは纏っていた。
「…お前が一番大事だ」
 抱き寄せて唇を重ねる。戦功を重ねるうちに持たされた他の妻にはしない、リリにだけする特別な行為。
「…嬉しい」
 唇を開放するとリリが小さく言う。
「ずっとリリが独り占めできるんだね」
「ああ」
 リリは、ずっと俺の心を独り占めしてきた。特に親父が戦死してからはずっと…
「…リリと離れたくない?」
「当然」
 優れた兵士の子で、人間にしてはいくらかましな食糧事情で育って頑丈な体を持っていた俺は、当然ながら兵士になった。そして最初の戦いで手柄をたて、リリを子の産める年齢になったら俺の『妻』に、と望んだ。
 俺を変態と嘲笑う奴がいても気にしなかった。
 それも全て、リリと離れたくなかったから。奴隷としての人生を歩ませたくなかったから。
「…リリもずっと一緒にいたい……」
 俺も服を脱ぎ、リリを抱えて堅いベッドに横たえた。リリのほっそりとした体に体重をかけないように覆い被さると、再び、今度は少し長めに口付けを交わす。
 離れたくない、奴隷にしたくない…肌を重ねるうちにその思いは全く別のものに変化していった。
 リリを一人の女として愛する、というものに。
「…だから…だからいっぱい…して下さい。リリのお腹に、お兄ちゃんの赤ちゃんが出来ちゃうまで……」
 ただ一人、俺の子供を産んでいない『妻』である実の妹の懇願に、俺は自分の肉棒が熱く膨れ上がっていくのをはっきりと感じていた。

中編

 小悪魔に騙された、俺はそう思った。
「イキそうなお兄ちゃんって可愛いね…」
 にへっ、と笑いながらリリが俺のペニスを握る手を上下させている。微妙にツボを外したその手の動きは、暴発寸前と言うところまで吹き上がりかけていた俺の高ぶりを徐々に、徐々に引き下げていく。
 その気配を敏感に察して、再びリリが、あ〜ん、と唇を開いて俺に見えるようにペニスを呑みこんでは頬を窄め、唇を閉め、舌で裏スジ、カリ首、尿道と絶妙な強弱をつけて攻め、再び高ぶりを引き出していく。
 だがリリは暴発を許さない。これまた絶妙なところでちゅぼっ、と口からペニスを解放し、俺をいくらか休ませ、再び攻めてくるのだ。
『お兄ちゃんは…リリのために戦ってくれているのに、リリはお兄ちゃんに何も…だからせめて今日は……』
 事に及ぼうとした俺へのリリの言葉。
 幼い顔つきのリリの、あの小さな唇。その唇が開かれ、俺の太く黒いペニスを呑みこんでいくのを見るのは俺にとってたまらない快感だった。
 普段は俺が願って、それにリリが応えることで為される口による行為。
 リリがフェラチオを好いていない事を感じていたからこそ、俺から願う事さえ稀だったと言うのに、今日はリリから申し出てきたのだ。
 嬉しさのあまり忘れてしまったのかもしれない。
 リリが時に淫魔に憑かれているのでは、と疑いたくなるような顔を見せる事を。

「イキたいならお願いしてみせてよ…お兄ちゃん」
 クスクス、と小悪魔は笑みを浮かべていた。その優越感を帯びた笑みは、普段俺がリリを抱く時に浮かべているものなのだろう。
『何を、何処に、どうしてほしいのか…言わなきゃわからないだろう、リリ…』
 やられてみて初めてわかる“お預け”の辛さ…
「わ…わかった。リリ…」
 正直、言葉を吐くのも辛い。今の俺は水を目一杯に汲んだコップみたいなものだ。コップの淵より上まで膨らんだ水面が、ほんの僅かな振動で零れて落ちそう…まさにそんな感じだった。
「俺の…チ○ポをリリの…可愛らしい口で……」
「…お兄ちゃん、赤ちゃんの作り方知らないの?」
 少し、ぷうっと頬を膨らませてリリは言った。
「戦場から真っ直ぐ、リリの部屋に来てくれたんでしょ?我慢してた分、凄く濃いと思うんだけどなぁ……」
「……リリの膣の一番奥に…子宮に、出させて、下さい…」
 普段のリリに、自分に懇願させるときのような言葉遣いで…妹に敬語を使うというかつてないシチュエーションに思わず暴発しそうになるのを抑える。ここで暴発では何のためのガマンかまるでわからない。
「うん…いいよ」  小悪魔の笑みを天使未満の笑みに変えて優しくリリは言うと、起きあがって俺と向かい合って腰を跨いだ。
 そしてゆっくりと腰を下ろして弾け飛びそうなほどに膨れた俺のペニスの先端を自らの割れ目に宛がった。

「…濡れてないだろ、はいらねぇよ」
 今更ながらためらってしまう俺の首の後ろに、優しくリリの両腕が回された。リリは口を俺の耳元に寄せ、囁いた。
「……リリって、悪い女だと思わないの?自分のために命がけで戦ってくれてる人の、口の中に出したいってお願い、無視するようなやつなんだよ?」
 唐突に何を、と思うも一瞬の後に氷解。きっと今のリリは、あの小悪魔の笑みを浮かべているのだろう。
「そうだな…そういう悪い女には御仕置きをしてやらなくちゃな」
 俺は両手をリリの尻肉に添えた。改めてリリの身体の細さを意識させられるが、それはもはや躊躇ではなく欲情に変換される。
 いち、にの…と俺は小さく拍子をとってからリリの尻に添えた手に力を込めて抱き寄せた。

 ずぶぬっ。
 きつく締まる入り口を力任せに抉じ開ける。
 ぬぬぬぬぬぬぬ。
 滑り気のまるで足りない肉のヒダを一枚一枚押し退ける。
 ずにゅぅぅっ。
 最深部で疼き、震えていた肉の唇を肉の槍が突き上げた。
 互いに求め合っていた肉が触れ合った事で、びりっと互いの肉に電流が走る。
 それを合図にしたかのように、それまで退けられるだけだった肉たちが反撃に出る。
 侵入者を、四方八方から締め上げる。

「ひぎっ!…くふっ…ぅぅぅぅぅぅんんっ!」
 俺は吹き上がろうとするものを押し留めたりはしなかった。
 ただ、引き金を引く。
 どびゅるるるるっ!!…どびゅるっ、びゅるるるるっ!…ぴゅるるるっ…
 溜まりすぎで固体化したのではないかと思えるような、痛いほどの凄まじい射精感。
「はんうぅぅぅぅっ!噴き出してるよぉ、お兄ちゃんのがドクドクドクってぇ!」
 軽く達したのだろう、小さくプルプルと震えながらリリは俺から命の種を搾り取っていた。俺はそのままリリを抱きしめ、余韻に浸った。
「……ねぇ…お兄ちゃん」
「ん?」
 互いに幾らかおさまった荒い息を鼻から漏らしながら、見つめあう。
「凄くネバネバしてるよ…零れてこないし…」
「…今までにないほど溜まってたからな」
 座位で繋がっているというのに、吐き出した精液が重力に引かれてペニスを伝う感触、俺はそれを不思議と感じられないでいたが、どうやら気のせいではなかったらしい。
「糊みたいにベタって子宮の入り口塞がれちゃってるよ…子宮が窒息しちゃいそう…」
 ひくひくとリリの膣が震える。一度、絶頂に至った肉が幾らか愛液を分泌し、ゆっくり動くには支障無いぐらいにまでに滑り気を帯び初めていた。
「大丈夫。すぐに俺がもっと出して、奥に洗い流してやるから」
 そう言って俺はリリを押し倒した。



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