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プリンセスブレイカーズ
ターン2/ダレ・トク編/ダンジョン内  2010/02/19更新
扉から現れた少女は、白いブラウスに薄手のマントを羽織っている。
股下ギリギリのチェックのスカートが目に眩しい。
腰まである金髪をきらめかせたセリア・ルーンワークだった。
彼女は、目の前に居たバイオレンスなファッションの男に驚いている。
ダレは、すかさず先手を打つ。


「おや、これは可愛いお嬢さんだ」
セリアは、その外見に反して丁寧な言葉遣いで話しかけてくる男に目を瞬く。
「私の名前は、ダレ・トク。ご覧のように冒険者です。
 お見受けする所、あなたも?」
そう問われて、セリアもあわてて挨拶をかえす。
「はじめまして、セリア・ルーンワークです」

数分後、思いの外、打ち解けた会話を交わし、
セリアは、ダレが見た目ほど悪い人物ではない事を知る。
(良かった♪ 悪い人じゃなかったみたい)

「セリアさん、そういえば、これをどうぞ」
そう微笑むと、ダレは荷物の中から輝くオーブを取り出す。
「聞けば、まだダンジョンに来られたばかりとか、
 ご挨拶も兼ねて差し上げますよ」
「あ、でも、こんな貴重な物を……」
恐縮する彼女に、ダレは自信ありげに荷物の中を示す。
「?」
彼女がそこを覗くと、薄汚れた袋の中には、
予想外にも、輝くオーブが幾つも収められている。
「わっ! ダレさんって、凄いんですね」
「はは、私はここも長いですからね、オーブにも困ってないんですよ。
 ささ、受け取ってください」
「ありがとうございます。これで2個目のオーブ、ゲットです♪」
嬉しそうに笑うセリアの姿に、ダレも目を細めていた。
「どうですか、セリアさん、よろしければしならく一緒に冒険しませんか?」
ダレは、気軽にセリアを誘ってくれる。

ダレさんって最初は怖そうな人だなって思ってたけど
話しやすくってとってもいい人だなぁ…。
それにあんなにオーブ持ってるって事は
このダンジョンの事をよく知った人なんだろうし、
一緒に来てもらえればすっごく頼もしいとは思うんだけどね。
でも、師匠からは建前上とは言え「修行して来い」って言われてるし、
しばらくは一人で力試ししてみたいって言うのも
正直なところなんだよね。

よし、とっても申し訳ないんだけど断っちゃおう。
もしそれでオーブを返せなんていわれたら
もちろん返すつもりだよ。
それで渋るようなら、ここに来るときに渡されたオーブも
差し出す覚悟はあるけど…さすがにそんなことは言い出さないよね?

「ごめんなさい、せっかくの有難いお誘いなんですけど…」
セリアは、ダレにむかって精一杯頭をさげる。
(もし、急に凄まれたりしたら、どうしよう!?)
しかし、そんな不安もよそに。
「いえいえ、それなら構わないんですよ」
ダレは明るい調子で言葉を続ける。
「修行の旅という事でしたら、手助けは不要ですね。
それじゃ、頑張ってください」
そのままダレは、軽く手を振るとセリアに背を向け立ち去った。


(チッ、思ったよりガードが堅いみたいだな)
とはいえ、エンコの貝は渡せたのだ。
目的の半分は達したと考えても良いかもしれない。
(さて……)
ダレが思考を巡らせようとした時、目の前の石壁が輝き光ると、
そこが臨時のスクリーンとなる。
映し出された映像に、ダレは口元を歪ませた。


タコのような姿をした巨大な触手の化け物に、
ガッシリとした体格の女戦士が、全身を拘束されている。
戦士としての筋肉と、女性としてのしなやかさを兼ね備えた、
彼女の美しい肉体は、しばしダレの視線を魅了する。
だが、そんな事に感心している場合ではなかった。

「!!」

化け物は、次々と彼女の衣服を脱がしていくと……
無数の吸盤で覆われた触手で、女戦士の豊満な乳房に吸い付いていく。
女性の身体にとって、大切な部分に意に沿わぬ吸盤愛撫を受ける屈辱に、
彼女は全身でもがき抵抗する。
だが、異形の豪腕の前には、あまりに無力だった。

ついに、全裸に脱がされた女戦士−エルリナ−の女性器に、
おぞましい異種の男根が挿入されていく。
目前で、グロテスクな化け物によって、女の性が蹂躙される光景に、
ダレの興奮は高まっていく。

やがて、オスの本能を剥き出しにして、
エルリナの肉体に激しい情交を挑んでいた化け物は、
ついに全身を小刻みに震わせると、女戦士の穴という穴に、
臭い立ちそうなほど濃厚な白濁を注ぎ込んでいった。


迷宮内で犠牲者が出る度に、その様子はこうしてリアルタイムで中継される。
もちろん地上の街にもだ。
「へへ、俺もそろそろ獲物にありつきたいもんだ」
額から汗を垂らしながら、ダレは舌なめずりをした。

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所持アイテム
オーブ…1個
エンコの貝…数セット
どんな罠でも解除できるマジックキー…数個

エンコの貝を渡した相手…セリア・ルーンワーク