ルシフェル・B・オニキスが扉を開くと、
そこも前と同じ無機質な石壁に囲まれた薄暗い空間。
しかし、そこには予想外の先客達の姿がある。
薄汚れた20人近くの子供達。
それも、せいぜい10か12といった年頃の少年ばかりだ。
クォーターエルフであるルシフェルが、実年齢より若く見える事を考えれば、
彼女よりさらに小さな子供達が、こんなダンジョン内に居た事になる。
(ど、どうして?)
予想外の光景に、驚き立ち止まる。
子供達はみな、薄汚れたボロを身にまとい、
とてもまともな生活を送っているようには見えない。
さらに、ルシフェルを見つめる瞳には、明らかな怯えと警戒の色が見え、
比較的、年長の少年がさらに年下の少年達を守るように後ろにやると、
意を決したように、1人が前に進み出てきた。
「い、命だけは許してよ、僕たち何もしないから!」
「え、ええ!?」
突然の命乞いにルシフェルの驚きは、ますます大きくなる。
機先を先んじた少年は、さらにしっかりと言葉を続ける、
「僕たち、人買いにここに連れてこられたんだ!」
すると、さらに隣の少年が言う、
「お、落ちてたオーブ、お姉ちゃんにあげるから、許してください」
そう言うと、少年は掌に載った輝くオーブをルシフェルに見せる。
(どうすればいいの?)
まだ驚きから立ち直れないルシフェルは、なんとか思考をまとめようとする。
薄汚れたボロボロの服。
突然の命乞い。
人買いにここに連れてこられた。
そして、自分を怖がっている……。
1つ1つは全く関係ないように見える……。
でも、絶対どこかでつながっている。
彼らが嘘を言っているとは、ルシフェルの頭では考えない。
いや、考えられないことであった。
優しく、自己犠牲心が強い彼女が、こんな姿になっている者達を見捨てることなんて
出来る筈がなかった。
「お姉ちゃん。オーブあげるから、お願いだから許して」
そう言ってくる彼女を取り囲む子供達を、ルシフェルは思わず抱きしめた。
「おねえ……ちゃん?」
「大丈夫。私は何にもしないから……。私はあなたたちを傷つけたりしないわ……」
思いを込めて、彼女がそう語りかけた時、
「そっかー、お安くって助かるなあ」
「!?」
突然、口調を変えた子供達はルシフェルに一斉に襲いかかってくる。
「え!?」
1人1人の力は強くなくても、人数が多すぎる。
彼女を、地面に押し倒した子供達は、さらに無遠慮にスカートの中に
手を伸ばしてくる。
「な、なにを!?」
外見は、自分とそれほど変わらない少年達から受ける、予想外の性的な行為に
ルシフェルは動転する。
あっさりと引きずり下ろされていくショーツ。
ギラギラと光り彼女を見つめる子供達の瞳が、さらなる恐怖を呼び起こす。
その時、突然、壁の一方が光に包まれると、そこに何かが映し出される。
「!?」
おそらく魔法的な仕掛けなのだろうとは察しは付くが、こんな状態で
それが何を意味するのかルシフェルには、思考を巡らせる余裕もない。
それとは正反対に、いったん動きを止めた少年達はニヤニヤ笑いを浮かべ、
訳知り顔で映像を注視する。
画面に表示されたのは……
タコのような姿をした巨大な触手の化け物に、
ガッシリとした体格の女戦士が、全身を拘束されている。
戦士としての筋肉と、女性としてのしなやかさを兼ね備えた、
彼女の美しい肉体は、しばし少年達の視線を魅了する。
だが、そんな事に感心している場合ではなかった。
「!!」
化け物は、次々と彼女の衣服を脱がしていくと……
無数の吸盤で覆われた触手で、女戦士の豊満な乳房に吸い付いていく。
女性の身体にとって、大切な部分に意に沿わぬ吸盤愛撫を受ける屈辱に、
彼女は全身でもがき抵抗する。
だが、異形の豪腕の前には、あまりに無力だった。
ついに、全裸に脱がされた女戦士−エルリナ−の女性器に、
おぞましい異種の男根が挿入されていく。
目前で、グロテスクな化け物によって、女の性が蹂躙される光景に、
ルシフェルは恐怖と嫌悪に目を見開く。
やがて、オスの本能を剥き出しにして、
エルリナの肉体に激しい情交を挑んでいた化け物は、
ついに全身を小刻みに震わせると、女戦士の穴という穴に、
臭い立ちそうなほど濃厚な白濁を注ぎ込みはじめた。
「イヤァァァァ」
あまりの内容にルシフェルは絶叫する。
この映像は、おそらく今このダンジョン内部で、実際に繰り広げられた
陵辱の光景なのだろう。
その生々しい内容に、胃の奥から吐き気がわき上がってくる。
しかし、そんなルシフェルとは対照的に、
「うおっ、やってるなあ!」
「俺達も負けてられないぜ」
「おねえちゃん知ってたかな? ここでレイプされると、
ああやってダンジョンはもちろん地上にも放映されちゃうんだよ」
彼らが、次々とズボンをおろすと、そこには予想外にたくましい男根が猛り、
目の前のメスの姿に欲情をたぎらせていた。
|