手に入れたアイテムをリィタが確認して、次の部屋へと移動しようとした時だった。
「なんだ？」
壁の一面が、突然、明るい光に覆われ、そこに魔法映像が映しだされる。


タコのような姿をした巨大な触手の化け物に、
ガッシリとした体格の女戦士が、全身を拘束されている。
戦士としての筋肉と、女性としてのしなやかさを兼ね備えた、
彼女の美しい肉体は、しばしリィタの視線を魅了する。
だが、そんな事に感心している場合ではなかった。

「！！」

化け物は、次々と彼女の衣服を脱がしていくと……
無数の吸盤で覆われた触手で、女戦士の豊満な乳房に吸い付いていく。
女性の身体にとって、大切な部分に意に沿わぬ吸盤愛撫を受ける屈辱に、
彼女は全身でもがき抵抗する。
だが、異形の豪腕の前には、あまりに無力だった。

ついに、全裸に脱がされた女戦士−エルリナ−の女性器に、
おぞましい異種の男根が挿入されていく。
目前で、グロテスクな化け物によって、女の性が蹂躙される光景に、
リィタは嫌悪に表情を歪める。

やがて、オスの本能を剥き出しにして、
エルリナの肉体に激しい情交を挑んでいた化け物は、
ついに全身を小刻みに震わせると、女戦士の穴という穴に、
臭い立ちそうなほど濃厚な白濁を注ぎ込んでいった。


「くっ」
目の前で同じ冒険者が辱められているのに、自分は何もしてやる事が出来ない。
その無力感にリィタは唇を噛みしめる。
おそらくあの映像は、今、このダンジョン内部で実際に起こっている出来事が、
リアルタイムで中継されているのだろう。
主催者達の悪質なやり口も、また腹立たしかった。
リィタは、映像の消えた石壁を一睨みすると、南の扉に手をかける。


開いた扉の先、そこも前と変わらぬ石壁に囲まれた部屋。
しかし、薄暗い魔法照明に照らされた無機質な床には、獣の皮のような
衣服を身にまとった少女が倒れ伏している。
さらに、その身体の上を、羽の生えた小さな妖精が飛び回っている。
「んっ　ああっ」
少女の頬は上気し、瞳を潤ませながら、熱い喘ぎをもらし身悶えしている。
あきらかに、通常の状態ではなかった。
「どうした？」
リィタが、声をかけ彼女に近付こうとした時、さらに南側の扉が勢いよく開き、
そこから1人の男が転がりこんでくる。
あれは火傷だろうか？　衣服のあちこちから、ブスブスと煙が上がり、
明らかに手負いの様子で呻き声をあげる。

妖精にまとわりつかれた野生児の少女、そこに現れた手負い男、
予想外の状況にリィタは……