簡単 NScripterの使い方  2010/01/24更新
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基礎編/第3章

■ スクリプトの記述 ■
 それでは、NScripterに具体的な動作指示を与える、スクリプトを記述していきます。

 半角と全角の違いに注意して、01.txtファイルに、以下のように書き込んでみてください。


game
*start

こんにちは世界
click

end


追加されたのは、赤字の真ん中の2行「こんにちは世界」と「click」の部分です。
ファイルを保存したら、またnscr.exeを実行してみましょう。


■ 文字の表示 ■
 スクリプトの記述を終えたら、もう1度nscr.exeをダブルクリックして、NScripterを実行してください。



 今度は、先ほどと違い「こんにちは世界」という文章が表示され、次にマウスのクリックでウィンドウが閉じたと思います。これは、あなたの記述したスクリプト通りに、NScripterが動作したためです。


■ スクリプトに命令を与える ■
 01.txt ファイルを開いて中を覗いてみてください。


game
*start

こんにちは世界
click

end


と、書かれていると思います。

 この「*start」と「end」の間に記述された内容に沿って、実際にNScripterが動作します。極論すれば、NScripterで制作されたゲームは「はにはに」も「ひぐらし」も「月姫」も全て、この2つの間に書かれているスクリプトに過ぎない、と言う事も出来ます。

 それでは、さらに詳しく見ていきましょう。


■ 文章と命令 ■
 NScripterのスクリプトに書かれる内容は、以下の3つの要素から成り立っています。

その1 <命令>
命令は、NScripterに、具体的な動作処理を与えるコマンドです。 必ず半角英数字で記述され、ゲーム画面上でプレイヤーの前には、文字としては表示されません。

命令は、基本的に1行に1つしか記述できません。
例えば、1つの行に「click end」と2つの命令を並べて記述すると、エラーが発生します。
また、一部の例外を除いて1つの命令を複数行に分割して、記述する事も出来ません。

その2 <文章>
文章は、実際にゲーム画面上に表示される文字の事です。 必ず全角(2バイト)文字で記述されます。ゲーム画面上で、実際にプレイヤーが目にするのは、この文章の部分です。

NScripterの画面には、基本的に半角文字を表示する事は出来ません。無理矢理半角文字を使おうとすると、エラーとなります。

その3 <ラベル>
ラベルは、スクリプト内の区切りを示す、記号部分です。
必ず*(アスタリスク)で始まる半角英数字で記述され、ゲーム画面上でプレイヤーの前には、文字としては表示されません。選択肢の分岐先等を示すために、利用されます。

 それでは、上記の3要素を念頭に、もう1度スクリプトの内容を確認してみましょう。


■ スクリプトの確認 ■
 NScripterのスクリプトは、上から順に1行づつ実行されていきます
 ここでは、具体的にその内容を確認していきます。


game ←命令
*start ←ラベル

こんにちは世界 ←文章
click ←命令

end ←命令


 まず1行目の「game」。
 これは、この部分からスクリプトの実行が始まる事を示す命令です。

 2行目の「*start」。
 スクリプトの区切りを示すラベルですが、game命令の直後には、必ずこの*startラベルを置かなくてはなりません。これは、NScripterの文法上のルールだと考えてください。

 3行目の「こんにちは世界」。
 これが、文章部分です。文章部分は、制作者が記述した通りに、画面に表示される事になります。

 4行目の「click」。
 これは、NScripterにマウスのクリック待ちをさせるための命令です。

 最終行の「end」。
 これは、ウィンドウを閉じNScripterを終了させるための命令です。
 この命令を削除すると、終了時にエラーメッセージが表示されます。実際に試してみると、NScripterの動作を掴むための、ヒントになると思います。

 このように、NScripterのスクリプトには必ず、命令文章ラベルが、NScripterの文法規則に従って、記述されていく事になります。

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