簡単 NScripterの使い方  2010/01/24更新
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基礎編/第8章

■ フラグ管理 ■
 だんだんとNScripterで、ゲームを作成するための部品が出揃ってきました。
 とはいえ、選択肢とラベルだけで、ゲームが成り立つわけではありません。ここからは、いわゆる「フラグ」を管理するための方法を、説明していきます。


■ 変数とは? ■
 ゲームを進行させる上で、様々なパラメータ管理は必須事項と言えるでしょう。
 例えば、主人公の所持金、特定キャラクターの好感度、イベント進行状況等々。
 ゲーム内で、そういった情報を記録し、取り扱うための仕組みが変数です。

 変数には、常に変動する可能性のある、不特定な数値を格納しておく事が出来ます。また、演算によって内容を変更したり、変数同士を比較して大小を判定する、といった事も可能です。

 ただし、変数に文字を格納する事は出来ません
 文字を格納するためには、別途文字変数という仕組みが用意されています。


■ 使える変数は4096個 ■
 NScripterは、ゲーム内で0番〜4095番まで4096個の変数を扱う事ができます。
 これは、例えば、主人公の年齢、所持金、キャラクター好感度、現在の経過日数、といったパラメータを割り当てていくと、それらを4096種類まで設定できる、という意味になります。
 とはいえ、これら変数をいきなり使用する事は出来ません。変数には、使用前に必ず名前を付けなくてはなりません。この変数の命名プロセスの事を「宣言」と呼びます。


■ 変数を宣言する ■
 それでは、実際に変数を宣言してみましょう。
 変数の宣言は「定義ブロック」で行います。

 00.txtファイルを開いてください。
 今回は、4096個ある変数の中の「0番変数」に「count」という名前を付けてみます。
 以下のスクリプトを定義ブロックに書き込んでください。


*define
numalias count,0


 上記赤字部分が、変数の宣言です。
 ここでは、「numalias」という命令を使い、「0番変数」に「count」という名前を付けました。

 もし、ここで、


*define
numalias count,100


 と記述すれば、「100番変数」に「count」という名前が付きます。
 また、


*define
numalias count,4000


 と記述すれば、「4000番変数」に「count」という名前が付く事になります。

 なお、宣言にあたっては、
  ・1つの変数に複数の名前を付ける事は出来ません
  ・複数の変数が1つの名前を共有する事も出来ません
 変数名と変数番号は、常に1対1で対応するユニークな関係である必要があります。

 また、変数の命名規則はラベルに準じます。半角英字を使い、冒頭に数字や記号を持って来る事は出来ません


■ 変数の使用 ■
 それでは、ここからは宣言した変数を実際に使用してみます。
 再び定義ブロックを覗いてみましょう。


*define
numalias count,0


 上記の宣言によって、0番変数にcountという名前が付けられました。

 変数の内部には、-2147483648から2147483647までの整数を格納する事が可能です。2147483648では面倒なので、約マイナス20億からプラス20億までの間の整数、と考えておけば問題ありません。そして、宣言によって作り出された変数には、必ず既定値として「 0 」が格納されています。

 では、実際にスクリプトを動かして、count変数の内容を確認してみます。
 実行ブロックを編集してください。

game
*start

count変数の内容を表示します。@
%count@
↑がcount変数の値です。\

end

 このように、スクリプト内で実際に変数を使用する際は、変数名の頭に「 % 」の記号を入れて記述してください。それでは、実際にこのスクリプトを実行してみましょう。



 このように、画面に %count 変数の内容が表示されます
 なお、宣言直後の %count に格納されている値は整数の「 0 」ですが、NScripterは半角文字の表示が出来ないため、ウィンドウ上では全角の「0」として表示されます。


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